唐川つぶし

プロ野球は20日、導入4年目を迎えた「日本生命セ・パ交流戦」が開幕する。各チーム24試合の計144試合が行われ、優勝チームには賞金5000万円が贈られる。巨人は過去3年間で3勝13敗と苦手にするロッテとの2連戦(千葉マリン)で開幕するが『唐川つぶし』に秘策あり。小笠原道大内野手(34)も「唐川が新人であろうと関係ない!!」と黄金ルーキー撃ちを誓った。

セ・パ交流戦日程へ

 唐川クン、君の夢と記録を打ち砕く。交流戦の開幕でいきなり苦手のロッテとぶつかる巨人は、調子を上げてきた強力クリーンアップが、4連勝を狙うルーキーを迎え撃つ。

 「もちろん、唐川くんのことは知っている。でも、相手がルーキーだろうと何だろうと関係ない。プロの選手なんだから、チーム一丸となって打ち崩すだけだ」

 いつも以上に険しい表情で語ったのは小笠原。18歳といっても容赦はしない。現在、借金3でリーグ4位。交流戦開幕でつまずくわけにはいかないのだ。

 ロッテとの対戦成績は3勝13敗。しかも、千葉マリンでは6連敗中と「鬼門」になっている。克服のキーマンは3番小笠原と「DH」での起用が濃厚な4番ラミレス。日本ハム時代を含め、ガッツはロッテ戦の打率.323。「唐川という投手は知らない。自分の打撃をするだけ」と無視を決め込んだラミレスも.338と苦にしていない。

 チームは水面下で秘策を用意している。今年は開幕直後からパ・リーグの試合にスコアラーを派遣、データ分析を進めていた。もちろん唐川対策も十分。すでに登板した3試合の映像を入手。13日の日本ハム戦(東京ドーム)では、先乗りスコアラーがバックネット裏から見守った。

 スコアラー陣は「直球は手元で伸びているので、高めのボール球を振ってしまうことがある。その辺りを気をつけないと」と分析。ミーティングは試合直前に行うが、山本スコアラーは「通常のミーティングよりも長い時間になると思います」と“秘策”の伝達をにおわせた。

 巨人にとって交流戦の勝ち越しは、日本一奪回の絶対条件。“唐川つぶし”から逆襲が始まる。

(桜木理)

★W開幕の高橋尚「若い子に負けられない」

 交流戦開幕投手も高橋尚=写真=だ。3月28日のヤクルト戦で開幕投手を務めた33歳の左腕が、20日のロッテ戦で先発マウンドを踏む。この日はランニングやキャッチボールなど軽めの調整。「自分のやることをやるだけ。若い子に負けられないって気持ちはあるよ」と、投げ合いが濃厚な唐川に闘志を燃やしていた。

ジャイアンツ球場)

★投手陣にも“秘策”あり!?

 G投手陣に頼もしい左腕がいる。昨オフ、ロッテから戦力外通告を受けた藤田が、古巣との対決を前に自信をみなぎらせた。「今から楽しみですね。試合当日は、相手の各打者の得意球などを他の投手に伝えるつもりですよ」とニヤリ。首脳陣も藤田の情報を取り入れる方針だ。

★小学生時代のチームメート…坂本はVsマー君に闘志

 19歳の坂本が交流戦に闘志を燃やした。「パは自分と同じ年代の投手が多いから、負けたくないですね」。中でも小学生時代に昆陽里(こやのさと)タイガース(兵庫・伊丹市)でチームメートだった楽天・田中への思いは特別だ。早ければ28日(東京ドーム)にも対戦するが「楽しみ。いい対決ができたらいい」と目を輝かせた。

川崎市

◆巨人・原監督
「楽しみにしている。今はどんなものでも、ステップアップの材料にしていかないといけない」

サンスポ

 いろんな秘策があるんでしょうねぇ。意外と単純だったりして。